ニューヨークのワールドトレードセンターで
命からがら生き残った人の話を生で聞いた。
その人がいた階数は激突階の30階下でした。
振動と衝撃はまるでガスの爆発のようだったそうです。
上から破片が飛び散り明らかに人間と分かる体が窓の
外へ下へ落ちていったそうです。
すぐに非常階段による避難が始まりました。
上の方の階は結構なスピードで降りられたそうです。
ところが20階から急に大渋滞が始まったそうです。
出口の吹き抜けのロビーは人の海だったそうです。
階段は人が4列くらいで降りていたのが
そのとき消防隊の大勢が階段を逆に駆け上ろう
としたそうです。
それでさらに2列を使われさらに渋滞になりもう
行列はじりじりしか進まなくなったのです。
やがてビル自体にぎりぎりとかいう音がしてきたそうです。
でも大部分の人はただの火事でここまで避難すれば
助かると思っていたようです。
やっと出口から外へ出られました。とりあえず
ミッドタウンのほうへ歩いて避難していると
突然崩落が始まって凄まじい風と破片と
ほこりが襲ってきたそうです。
出口からでてなんと8分後のことだったそうです。
逆に上って行ったあの消防隊員たちは全員
犠牲になっただろうと言っていました。
なにかなまなましい話でした。
今回のテロ事件のとき、ピア21という
魚市場兼観光地があるのですが
そこにロバートデニーロが経営する
ノブという高級レストランがあるのです。
(日本にも広尾にあるのでたまーに行きます)
その店はいまだ営業を再開していないそうです。
でも厨房はフル回転、何をしているかというと、
救助にあたっている消防隊員や警察官たちの
食事を無料で届けているそうです。
素晴らしい話です。
かたやもうひとつ。テロの当日消防隊員が
死にそうな被害者のために水を分けてほしいと
あるカフェに駆け込み頼みました。
すると店長はお金を払ってもらわないと
水は渡せませんといったそうです。
怒りながらも消防隊員たちはお金を集め
130ドル分のミネラル水を分けてもらったそうです。
なんとこのお店、あの有名なスターバックスの
バッテリーパーク店だったのです。
その後怒った消防隊員の領収書がやがてインターネットで
この話が全米中に広がりアメリカから普通に送られて
くるメールにも添付される様になりました。
そして今、スターバックスの不買運動が盛り上って
きたのです。
慌てたスタバの社長はそのお金を返し、記者会見を開いて
お詫びしたのですが、不買運動は一向に衰えません。
別々にキャッチした対照的な二つのお話でした。
スタバはおいしいしおしゃれだし禁煙だから好きだったんだが。
NYで一緒に働いた従兄弟の祐介はミッドタウンの
オフィスの窓からワールドトレードセンターが
火を噴きやがて崩れる様子を目の当たりにした。
煙に包まれあっという間に姿を消したそうだ。