★「川に入ればぬれるのだ。水を浴びるのに晴雨は関係ない。」
水練を始めた少年龍馬は、大雨のなかでも、鏡川にでかけた。
それを見た人が「この雨降りでも水練をやるのか」と問いかけたところ
こう答えた。
★「おれは剣術だけは師匠についたが、学問はべつに、学者になろうとは
思わんから、師匠はいらん。」
24歳になった龍馬が、学問を始めようと、友人の武市半平太に相談する。
武市は「資治通鑑」を読むことを奨め、自分が師匠になってやろうか、と言う。
その時、龍馬は「教われば、おまんと似た人間ができるじゃろが」と断り、
独自の解釈による独学で、書物を読み始める。
★「船を沈めたその償いは、金を取らずに国を取る。」
沈んだ「いろは丸」の賠償金を支払わせるため、龍馬が作り、
長崎の丸山で流行させた歌。現代で言うと「キャンペーン・ソング」
といったものであろう。
★「もう土佐も長州も薩摩もないがぜよ。藩なんかクソくらえじゃ。
さらば、土佐の海よ、ほいたらグッドバイ!」
脱藩する龍馬が、夕日に染まる土佐の海辺に立ち、独りつぶやいた。