マンハッタンのミッドタウンにビルの頭を斜めにカットしたような
ビルがある。それがシティコープビルだ。
ここの1階で年一回ハッカーの総会があるのを知っている日本人は
少ない。
このインターネットの時代、わざわざ集まるのは前時代的だが
たまにはお互い正体を明かし情報を交換したりする。
彼らはセキュリティーが高いところへのハックを競っている。
金融会社、国防省、ホワイトハウスなどだ。
ハックしWeb(アメリカではあまりホームページとは言わない)を
書き直し確かにハックしたという痕跡をの残してくる。
猥褻な画像や「このページはハックされました。
ただしログアウトするときそのまま出るとあとで捜査の手が伸びるので
綺麗に入った痕跡は消して出るらしい。
ハッカーは直接ターゲットに侵入するのではなく、ある別の会社に侵入し
そのパソコンを経由してターゲットに侵入するらしい。
これでは捜査は難航するばかりだ。
金融会社のデータ改ざんは始終行われていてセキュリティー会社も
防ぐのに躍起だ。
アメリカのセキュリティー会社で契約した会社の役員の前で実際にその
会社のセキュリティーを破って見せる会社もある。
当然今まで採用されていたセキュリティー会社は首になる。
以前アクセス禁止法案がまだ完備していない頃は実際に契約もしていないの
いきなり会社のセキュリティーを破ってそれからその証拠を持って営業を
かけるなんて事が頻繁にあった。
企業はもし契約しなかったらそのセキュリティーホール(ハッカーの入口)を
放置する事になり。もしそれが匿名でネットで公開されたら大変な事になる。
契約しないわけに行かないのだ。
以前はこんなやり方がまかり通っていた。
ハッカーが自分達の功績を発表するサイトがアメリカにある。
そこには日本の大企業や金融機関や官庁がずらり。
そのサイトは知るひとぞ知るサイトだ。
でも日本ではハックされてもほとんどが闇から闇に隠される。
日本はセキュリティーに関してはとにかく考えがあまい。
やられてからあわてて相談してくる。
特に急増しているのが中国からのアタックだ。
とにかく目に見えないものにお金をかけるのに二の足を踏むのが日本人の
特性だ。
ウイルスだけ気をつけていればいい時代じゃなくなったな。
しかし世の中には凄まじい天才ハッカーがいるもんだ。