ここからは気が弱い人は読まないでね。
バングラディシュのジャングルでほんとに恐ろしいものは
コブラ?豹?たしかに恐ろしい。しかしここで真に恐ろしいのは
目に見えない病気や虫なのだ。
ある従業員とはなしていてそいつの目がやけにキラキラして潤んでみえるのはなぜかなって
思ってた。
ある日そいつにそう言ってみたらもっと近くで俺の目を見てみろと言う。
そしたらなんと小さな線のような虫が数匹が目の中で動いているのだ。
動物や人間の目に卵を産み付けるハエがいるのだ。その卵は目の中で孵化して
極小の幼虫になって目の中を動きまわる。
目が潤んでみえたのはそのせいだったのだ。
彼はその場でなんと楊枝をつかってそれを目からほじくりだすのだ。
ある奴は肩に小さなコブができた。それが日に日に成長していく。
膨張し皮が引っ張られ薄くなった皮の中に動くものがある。彼がナイフで
切れ目を入れた瞬間20センチくらいの長い細い幼虫がうごめいて出てきた。
俺達でも朝は履く靴にサソリなど毒虫が入っていないかどうか点検して履くように
うるさく言われたものだ。
現地の病気や虫対策は日本へ持ち帰っても打つ手はない。現地の方が昔から伝わる治療法が利く場合も多い。
マラリアはしょっちゅうかかっている。俺も原因不明の高熱にうなされたときはもう
ここで死ぬのかなって本気で思ったし寂しかったなあ。