ここでの医療事情は悲惨の一言に尽きる。
地方の医者はほとんどがニセ医者。
手術は消毒も麻酔もない。
男が4人手足をおさえる。
出血をおさえるのに土をかぶせたりするんだ。
傷口に牛の糞を塗りこむ医者もいる。
信じられない。
妊婦は大体が助産婦など無しに自宅で出産する。
臍の緒を草刈でつかっている鎌で自分で切ってしまう。
だから破傷風になる確率が異状に多い。
今まで4人産んで2人死んだなんて会話はあたりまえなんだ。
医者に来るのも診察料が払えないため怪我をしたり
かなりひどい状態になって初めて来院する。
怪我をしたのが40日も前だと言ったりする。
壊死をおこしていたり傷が完全に腐敗していたりする。
まずする事、それは傷に湧いているうじを取ることなんだ。
うじは腐食した肉を食べる肉食なのでもう骨が剥き出しになっている
ケースが多い。
異状に痩せている奴は大概は下痢か寄生虫にやられているケースが多い。
基本的にトイレットペーパーの習慣がなく左手で拭くだけだ。
クシャミをしたり鼻をかむのに手でかみそれを地面や服にこすりつけているだけ。
病院のメスは自分の服で拭って別の患者に使う。
医者が手を洗う洗面器の水は池で汲んだ濃い緑に汚れた水。
井戸のすぐ横にトイレがあったり牛の糞の置き場があったりする。
薬の処方箋をだしてもまず薬の意味が分からないし貧しいので
買いにいかない。
ならば薬を直接渡しても飲み方が分からない。
彼らは自分の名前さえ読めないし書けないのだ。
こんな現実にぶちあたる度、俺はなんとあまちゃんの受験人生を歩んできたんだろうって
思った。
これが、これが現実なんだ。